こんにちは。寒竹歯科医院です。
皆さまは「スケーリング」をご存じでしょうか？
一般的に「歯石取り」と呼ばれるのが「スケーリング」です。
今回は、歯科衛生士が行う「スケーリング」について、お話しします。
スケーリングとは？
スケーリングとは、歯周病やむし歯、口臭の原因となる「歯石」を取り除くことをいいます。歯石は歯垢の磨き残しによって形成され、歯垢と違い、一度ついてしまうと歯石は歯磨きで除去することはできません。
歯石を除去するためには、スケーラーと呼ばれる専用の器具が必要で、「ハンドスケーラー」と「超音波スケーラー」の2種類があります。
歯科衛生士は2種類のスケーラーを使い分け、できるだけ痛みを感じないように歯石を除去します。
スケーリングの頻度は3〜6か月に1回が適切ですが、過去に歯周病になったことがある方や歯石がつきやすい方は、1〜2か月に1回の受診をおすすめします。
スケーリングによって得られる効果
歯石を除去することで以下のような効果がみられます。
むし歯・歯周病リスクの軽減
むし歯菌や歯周病菌は歯石を住みかとするため、歯石がある以上、細菌は繁殖を繰り返します。
歯石を取り除くことで細菌は繁殖する場所がなくなるため、むし歯や歯周病のリスクを減らすことができます。
口臭の改善・予防
口臭は歯石の蓄積だけでなく、炎症による歯茎からの出血やうみによっても発生します。
そのため、炎症の原因となる歯石を取り除き、炎症を抑えることで、口臭の問題を改善することができます。
スケーリングを行なった際の注意点
スケーリングを行なった際の注意点は以下の4つです。
知覚過敏になりやすい
スケーリングを行うことで、今まで歯石で覆われていた部分が露出し、歯がしみることがあります。
症状は一時的ですが、歯の表面が敏感になっているため、治療後は冷たいものや熱いものを口にするのはできるだけ避けましょう。
出血することがある
歯石を取り除くことで、歯茎から出血する場合があります。
これは、歯茎の炎症部分を刺激して出血させてしまうことがあるためで、心配する必要はありません。出血はすぐに止まりますが、治療後は毛先の柔らかい歯ブラシできるだけ優しく磨いてください。
歯茎が下がって見える
歯石を除去すると、治療前より歯茎が下がって見えることがあります。
実際は歯茎が下がったわけではなく、今まで歯石で覆われていた部分が露出したため、歯茎が下がったように見えます。
このように見えるのは本来の正常な状態に戻った証拠ですので、心配する必要はありません。
歯と歯のすき間が目立つ
スケーリングを行うと、歯と歯のすき間が目立つことがあります。
これは、歯を削ってできたすき間ではなく、歯のすき間にたまっていた歯石を除去したことで、歯が本来の状態に戻ったということです。
スケーリング後は処置後に歯がしみたり、歯茎が少し下がったように見えることがありますが、これは歯や歯茎が本来の状態を取り戻している証拠です。
しばらくすると落ち着いていくため、心配はいりません。
まとめ
毎日の歯磨きをしっかり行なっていても自分では気付かないうちに歯石ができてしまっていることがあるため、定期的に歯科衛生士にチェックしてもらいましょう。
スケーリングは歯石を除去するだけでなく、むし歯や歯周病、口臭の予防にも効果的です。
お口の健康を守るためにも、歯科医院での定期的なケアを受け、清潔で健康なお口をキープしましょう
