こんにちは。寒竹歯科医院です。
私たちの生活に欠かせない塩ですが、その「塩の日」が1月11日だったことをご存じでしょうか?
この記念日は、1569年(永禄11年)に遡る武田信玄と上杉謙信の逸話が由来です。
武田信玄と戦っていた上杉謙信が、武田方の領民が敵対する今川氏により塩の供給を断たれていることを知り、越後から塩を送ったという話が伝わっています。この出来事が「敵に塩を送る」ということわざの語源ともなりました。
この、武田軍に塩が届いたとされる1月11日が「塩の日」として制定されています。
塩で歯を磨く習慣
皆さまは「昔は塩で歯を磨いていた」という話を聞いたことはありませんか?
塩は唾液の分泌を促進し、結晶が汚れを落とす作用があるとされ、かつては歯磨きに使われていました。しかし、実際の効果についてはどのように評価されているのでしょうか。
日本歯周病学会によると、塩自体に特別な効能は確認されていません。具体的には、歯茎の血流を促進する、歯茎を丈夫にするといった科学的根拠は乏しいとされています。また、粗塩を使用すると、歯や歯茎を傷つけるリスクが高まるため、むしろ健康を害してしまう可能性があります。
毎日の歯磨きの大切さ
毎日の歯磨きは、お口の健康を守るための基本です。しかし、歯磨きに関する情報には誤解を招きやすいものも少なくありません。例えば、塩で磨くことで汚れが落ちるという説が広まっていますが、科学的な根拠がないことを知っておく必要があります。間違った方法を続けると、歯や歯茎のトラブルを招きかねません。
歯磨きで最も重要なのは、適切な歯ブラシの使い方とケアの仕方です。歯ブラシの選び方や持ち方、ブラッシングの角度や力加減など、基本的なポイントを押さえるだけで、むし歯や歯周病の予防効果を高めることができます。
正しいブラッシングが重要
当院では、患者さん一人ひとりの状況に合わせた歯磨き指導を行なっています。
具体的には、正しいブラッシング方法や歯磨き剤の選び方についてのアドバイスを通じて、患者さんが健康な口腔環境を維持できるようサポートしています。また、「塩での歯磨きは大丈夫?」といったご質問にも丁寧にお答えしています。
塩は私たちの生活に欠かせない大切な存在ですが、歯磨きに関しては必ずしも適切な方法とはいえません。
むし歯や歯周病は、正しい情報をもとにケアを行うことが重要です。